筆者は20代のころに、転職した会社の仕事内容が合わずに、2週間で退職した経験があります。
小規模SES企業のプログラマから、会計パッケージベンダーへ転職したときのことでした。
本記事では、転職活動から早期の退職に至るまで、また、短期間で退職した後に再度の転職活動で成功した事例について記載いたします。
※全部読むのが面倒な方は、赤字の部分だけでもお読みください
- 小規模SES企業からの転職活動を開始
- 転職活動を行い会計パッケージベンダへ転職
- 仕事内容が全く合わずに2週間で退職へ
- 再度の転職活動で転職に成功
- 短期間での転職は傷にはなるが取返しもつく
- もし転職に失敗したなと感じたら
- 最後にご紹介
小規模SES企業からの転職活動を開始
筆者は元々、小規模SES企業でJAVAプログラマとしてWebアプリケーション開発に6年ほど従事していました。
プログラマとして6年も活動していると、技術的にもある程度は習熟してきており、必然的に先のキャリアを考えます。
プログラマのキャリアの選択肢としては大きく2つありまして、業務知識やマネジメントスキルを身に着け、SEやPMなど上流工程を目指す道と、より技術を突き詰めて、技術のスペシャリストを目指す道があります。
筆者の場合は、技術のスペシャリストを志すほど技術愛がありませんでしたので、業務知識を身に着け、業務系SEになることを志しました。
そこで、何かしらの業務知識を身に着ける方法がないかを考え、日商簿記の勉強を開始しました。(特に簿記が好きだったわけではなく、業務知識=簿記としか思いつかなかったのが理由です)
SES企業に勤めながら、独学で日商簿記3級の勉強を開始し、紆余曲折ありながら、約2年かけて日商簿記1級に合格しました。
日商簿記1級に合格した筆者は、意気揚々と転職活動を開始しました。転職先のイメージは、簿記とプログラミングの両方のスキルが生かせる、会計系システムの開発を行っている企業でした。
転職活動を行い会計パッケージベンダへ転職
このとき初めて転職エージェントを利用し、(後日2週間で退職することになる)会計パッケージベンダーを一番のお薦めとして紹介されました。
お薦めの理由は、会計系であることと、国内シェアNo1のパッケージを保有する急成長企業だったからです。(現にその企業は、当時はJASDAQ上場企業でしたが、今では東証一部に上場しています)
転職経験も業界知識も少なかった当時の私は、転職エージェントに薦められるがままに会計パッケージベンダーに応募。「書類選考⇒部門長面接⇒社長面接」を経て、あっさりと内定が出ました。
その時点では、年収は上がりませんでしたが、新しいことにチャレンジできるという思いと将来性に期待をして内定を承諾。
その後、退職する旨を在職していた小規模SES企業に伝え、簿記1級まで取得するなら仕方ないよねと、その執念を認められ、温かく送り出してくれました。
この時はまさか2週間で退職することになるなど、想像だにしていませんでした。
仕事内容が全く合わずに2週間で退職へ
入社して最初に与えられた仕事は、会計パッケージのユーザ問い合わせ対応でした。
この会計パッケージは、顧客企業の経理部が主に利用しており、数千社に導入されていいるのですが、それらの利用ユーザが、使い方がわからないときの電話での問い合わせ対応が仕事でした。
筆者も入社したばかりで、会計パッケージについては何もわかりませんので、キャッチアップも含めた目的で、この仕事が与えられたのだと思います。
ですが、筆者は昔から極度のコミュ障で、電話対応など突発的なコミュニケーションを求められるとパニックになります。(もともとプログラマを志したのは、極力人と話さなくてもできる仕事ということで選びました)
前職の小規模SES企業でも会社に電話がかかってくると、できるだけ取らないように逃げていました。それでもどうしても電話を取らないといけない状況に追い込まれたら、いつ電話がかかってくるのかと不安で不安で、仕事が手につきません。
そんな筆者が電話対応をメインとする仕事をできるはずがありませんでした。
しかも問い合わせ件数が半端じゃない。残業も当たり前で、深夜23時ごろまで電話がかかってきます。
また筆者のキャッチアップが追い付いていないので、ユーザの問いに対しても回答できません。時には、問い合わせしてきたユーザの方が詳しいくらいです。
不明点を周りの先輩社員の方々に聞こうにも、冷たい対応。
そんな中でダメージを負っていき、2週間であっさりと限界を迎え、会社に行くのを放棄しました。もう絶対に会社には行きたくない。
そんな思いから「退職します」というメールを一通送信して、その後、自宅に引きこもり、しばらくはパソコンも何も見ないようにしていました。
数日後、メールを確認してみると、あっさりと退職を了承。そこには、手続きをするので会社に来てくださいと、書いてありました。
すごく嫌でしたがなんとか会社に出社し退職手続き。この時の事務担当者の冷たい対応と嫌味な言動は今でも忘れられません。(もちろんたった2週間で退職する筆者も悪いのですが。)
再度の転職活動で転職に成功
退職後、再度エージェントに連絡しました。退職した旨をお伝えするのと、再度、転職先を探していただきたかったからです。
今回の失敗談をお伝えするとともに、新たに受託での会計系システム開発をメインとする中堅企業を紹介していただきました。今までのプログラマとしての仕事の延長線上にあるシステム開発の仕事です。
この時の面接では2週間で退職したことはあまり問題にされず、内定を獲得し、業務系システムのSE兼プログラマとして活動することになりました。
どうやら仕事内容や企業風土が肌に合っていたようで、その後7年間在籍することになりましあ。
最終的にはPMまで勤めさせていただき、年収も上がり、転職に成功したと言えるのではないかと思います。
短期間での転職は傷にはなるが取返しもつく
ただし、このとき短期間で退職したという経歴は、今後の転職活動において傷となりました。
その後の転職活動のたびに企業側は必ず短期間で退職した理由を聞いていますし、その都度、合理的な理由を説明しないといけません。
理由に納得がいかず、それが原因で不採用となった企業も多々あります。(体感的には50%くらいの企業が退職理由を気にされる感じです)
履歴書・職務経歴書から抹消しようかと考えたことがありましたが、あとからバレたら面倒だと思い留まり、結局はそのままにしておきました。
できれば短期間での退職は避けた方がいいのは間違いないです。
ですが、短期間で退職したことを気にしない企業が一定数あるのも事実です。
印象的には、社内の横のつながりを大切にする日本的な企業はすごく気にされて、コンサル系など成果主義の風潮が強い企業は気にされないイメージです。
筆者はその後3回の転職に成功しています。
もし転職に失敗したなと感じたら
もし転職に失敗したと感じて、本当に仕事が辛ければ、早期に退職するのも選択肢の一つです。
入社するのにすごく苦労したし、転職してすぐに退職するのも世間体が悪いし、辛抱が足りない人間だと周りから思われるかもしれないし、色々考えた挙句に、辛いけど逃げられない状況に追い込まれる人も居るかもしれません。
ですが、筆者がこの記事で言いたかったのは、本当にどうしようもなければ、短期間で退職しても、取返しはつくという事です。
自分に合わない仕事を無理して続けて心を壊すよりは、早めにリタイアすることも大切です。
退職の傷は取り返しがついても、心の傷は取り返しがつきませんので。
人間には向き不向きがあります。転職して上手くいかなかったのは、自分が悪いのでも、企業が悪いのでもなく、たまたま自分に合っていない仕事だっただけなのです。
↓↓↓仕事が辛ければ以下の記事も参考にしてください。
仕事がどうしても辛い時に取るべき行動!無理をせず距離を取るのが最善策。
最後にご紹介
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