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SEからITコンサルへ。強みとなるスキルと新たに身に着けるべきスキルを解説!

本記事では、システムエンジニア(以下SE)とITコンサルタントで求められるスキルの違いについて解説します。

SEとITコンサルタントはともに企業へITを導入するという目的は共通しているものの、その役割は大きく違います。

そこで、各々の違いを明確にしたうえで、SEからITコンサルタントを目指すうえでSEならではの強みと、新たに身に着ける必要のあるスキルを解説します。

筆者は、SEとして7年ほど活動した後に、ITコンサル会社へ転職し7年ほど勤めた経験があります。実体験をもとにこの記事を作成しています。筆者の転職遍歴はこちら↓↓

専門学校卒から年収1500万円のITコンサルへ。7回の転職を経てフリーランスとして独立した転職遍歴を暴露します。

SEからITコンサルタントへの転職を考えている人の参考になれば幸いです。

ITコンサルタントとSEではITに対する立ち位置が異なる

ITコンサルタントは経営課題を解決するためのITの姿を構想する仕事

ITコンサルタントは、企業の経営課題を解決するために、どのようなシステムを導入すべきかシステムを構想することが仕事です。

企業の経営課題を解決するためには、ITの力を用いた業務変革が必要になりますが、業務・ITの両輪から、最適な業務・システム像を描き出すことが仕事です。

そのためITの知見だけではなく、顧客の業務を変革するための業務スキルや、関係者と合意形成を図るための高度なコミュニケーション能力が必要となります。

また構想されたITを実現するためには、様々な選択肢があります。スクラッチ開発かパッケージ導入か、どのベンダーに依頼するか、など、費用対効果を最大化する観点から、適切なRFPを作成してベンダーを選定する能力も求められます。

SEは構想されたITを開発する仕事

一方、SEは構想されたシステムを作ることが仕事です。

そこで必要とさえるスキルは、システムを開発するためのスキルです。

システムを開発するためには業務知識は必要ですが、あくまで変革後の業務をイメージするスキルであり、変革そのものを生み出すスキルではありません。

またコミュニケーション面においても、関係者は情報システム部や業務ユーザなど、ITコンサルの業務と比較すると、その数は限られています。

ITコンサルタントで必要となるスキルとは?

ITコンサルタントで必要となるスキルは以下になります。

論理的思考力

企業の経営課題を解決するためには、目に見えない抽象的な問題を、目に見える形の具体的な課題に落とし込み、それらを解決するための施策を検討します。

具体的な課題に落とし込むというのは、頭の中のなんとなくのイメージを、論理的に整合性の取れた言葉(文章)に表現するということです。

そこでは、抽象的な問題を頭の中で操作できる、深い論理的な思考力と、考え続けられる思考体力が必要となります。

合意形成力

将来的に実現されるであろう、目に見えない「業務/システム」の姿を分かり易く説明し、関係者の合意を得るスキルが必要です。

具体的にはパワポを用いた資料作成と、それを用いた関係者へのプレゼン・説明能力が求められます。

ここではそれぞれの関係者の目線(合意を得たい事/知りたい事/理解力)に応じた、柔軟な説明が求められます。たとえば経営者へは経営者への、業務ユーザへは業務ユーザへの、情報シスへは情報シスへの、それぞれの説明の仕方が異なります。

業務知識

業務課題を解決するためには、お客様の業務を深く理解する必要があります。

そのため、自身での勉強や過去のプロジェクト経験を通じて、業務知識を習得していくことが重要になります。

また新たな業種の案件へ参画することもしばしばあります。その際は、業務知識を素早くキャッチアップする能力が求められます。

具体的には関連書籍を数冊読む、お客様へ適切な質問を行い疑問点を解消していく、などの行動が必要となります。

ITスキル

課題をITで解決するためには、そもそもITで何ができるか?どこまで実現可能なのか?という知見が重要になります。

システム開発経験のないコンサルタントが、システム構想を策定すると、実現不可能な「絵に描いた餅」的な構想が出来上ることがよくあります。

こうなると後続の構築フェーズは悲劇です。要件定義で実現できないことに気づき、プロジェクトは炎上します。コストは膨れ上がり、やりたいことは実現できず、関係者全員が不幸になります。

そうならないためにも、実現可能性を見極めるITスキルは非常に重要になります。

またシステム開発に関する費用対効果を最大化する観点から、システム化スコープの決定、スクラッチ開発かパッケージ導入かの判断、適切なベンダー選定の能力が必要です。

そのためには、各ベンダに適切な見積もりを出して貰うために、詳細なRFPの作成が必要となります。詳細なRFPを作成するためには、ITシステムがどのように作られるのか?というシステム開発への深い知見が必要となります。

SEからITコンサルタントへ転職する際の強み

先に書いたITコンサルタントとして必要なスキルのうち、SEから転職する際の強みは、論理的思考力とITスキルです。

SEの論理的思考力は高いレベルにある

論理的思考力は、プログラマやSEなどシステム開発を長年経験している方は、自然と養われています。アナログ(抽象的)な現実世界をデジタル(0と1)に落とし込むという、システム開発の仕事そのものが論理的思考だからです。

仕事として継続的に論理的思考を行っているので、相当に高いレベルに辿り着いていると考えられます。

また、困難な課題に対して技術的な実現方法を考えたり、原因不明の障害を解決するために、一日中ずっとその事だけを考え続けた経験がある方も多いのではないでしょうか。そういった方は、思考体力においても申し分ないと考えられます。

コンサルスキルとして、ロジカルシンキングやMECEや抽象化などがよく言われますが、これなんかまさにプログラミングそのものです。特にオブジェクト指向の考え方が身についている方は、ロジカルシンキングは既に習得していると考えてもらって差し支えありません。

ITスキルは一番の強みになる

ITスキルについては言うまでもないと思います。SEからITコンサルへ転身した方の一番の強みです。

特に最初からコンサル業界にいた方との一番の差別化ポイントになります。最初からコンサル業界にいた方は、システム開発の知見が無い、もしくは仮にあっても実体験の裏付けのないお勉強だけの知識なので、システム開発経験豊富なSE出身者であれば価値を出せると思います。

システム開発経験者がシステム構想から関わることにより、実現可能かつ精度の高いRFP作成とコスト算出が可能になります。

これは後工程のシステム構築フェーズを含めたトータル費用や、今後、プロジェクトに関わる人々のことを考えると非常に重要なことです。構築フェーズを炎上させず、今後、関わる人々の命運を左右すると思って、十分に仕事をしてください。

新たに身に着ける必要があるスキルは?

一方、新たに身に着けるべきスキルも存在しています。

経営課題を解決するために数字に強い必要がある

ITコンサルタントの仕事は経営課題を解決することです。経営課題が解決できたかどうかは、定量的な数値で見せる必要があります。すなわち費用対効果です。

課題を解決するための施策を実現(業務変革やIT導入)するために、いくらコストがかかって、いくら利益(売上アップ、もしくは、コスト削減)がでるのか?特に経営者や経営企画の方にとってはこの数字が全てです。

またITコンサルタントの評価も、いかに低い投資(コスト)で多くの効果(利益)を生み出すかで評価されます。

この様に最終的には定量的な数値で会話をする必要があるため、ITコンサルタントは数字に強い必要があります。

特に企業の経営の観点から言うと、最低限の簿記2級程度の知識は抑えておくべきと考えます。

合意形成力が一番の難所

SEからITコンサルタントへ転職した際に、一番の難所となるのは合意形成力です。

今までのシステム開発と違い、様々な関係者がプロジェクトに関わってきます。

各関係者ごとに、合意を得るべき内容と相手の理解レベルを勘案して、柔軟に説明する力が求められます。経営者やプロジェクトオーナーや業務担当者やシステム担当者など、それぞれに説明する内容を作り変えて、合意を得る必要があります。

私はこれを「目線を切り替える」と言っていますが、これが非常に難しいのです。自分の主観から抜け出して、相手の目線・立場・考え方を想像するのが難しい。

SEからITコンサルへ転職した方のあるあるとして、業務担当者に対して、業務を変えるためにどのようなシステム機能が必要かを話すべきところで、どうやってそのシステムを実現するか、テーブル構成(ドラム缶のアイコン)とか含めて説明してしまうことです。

業務側ユーザにとっては、どうやって作るかはどうでよくて、理解のできない話を聞かされてイライラしてきます。業務ユーザは、端的にどのように業務が変わるかを知りたいのです。

一方、SE経験者からすると、どうやって作るかは非常に重要です。後からひっくり返されないためにも細かいところまで確認しておきたい。なのに、どうでもいい感じを出されると、こちらもイラっとします。

ですがここでは、業務側ユーザが正解なのです。円滑なコミュニケーションを取るためにも、どうやって作るかとか細かいパターンの説明は敢えてしないのが正解なのです。

これは一例ですが、そういった目線の切り替えを柔軟に行えるかが、重要になりますが、なかなか難しいのが現実です。

ITコンサルとして10年近く活動している筆者でも、実装方法の事が気になって、説明が細かくなりすぎることがよくあります。こればかりは徐々に改善していくしかないですね。

ITコンサルタントは激務なのか?

世間ではITコンサルタントは激務と言われていますが、実際はどうなのでしょうか。

それは、ITコンサルタントはとにかく考えることがたくさんあるという事に由来していると思います。

筆者も勤務中だけでなく、休日も含めた朝から晩までずっと、あーでもない、こーでもないと、考えていることは良くあります。

とはいってもそれが激務かといわれるとそうではないです。むしろ趣味の領域です。なぜなら、筆者は元々考える事が好きなのと、考える事には場所も時間も制約されないからです。自由に仕事ができます。
(筆者からすると、朝から晩まで8時間、職場の机に拘束される方が激務です。)

筆者はITコンサルの仕事は小説家と同じようなものだと思っています。様々な情報を取り込み、自分の頭で整理して、それをパワポに表現して、関係者に説明して、フィードバックをもらって改善する。この繰り返しの過程が楽しいのです。

ですが、考えることが好きではない人にとっては激務と感じられるでしょう。おそらく休日も仕事のことで頭がいっぱいになるので、リフレッシュできないことにストレスを感じるのだと思います。

要は人それぞれなのだと思います。考えるのが好きな人にとっては楽しい仕事ですし、嫌いな人にとっては激務と感じられるというとです。

SEからITコンサルへの転職は苦労はするが十分に活躍できる

SEからITコンサルへ転職した場合は、最初は非常に苦労します。

特に合意形成力のところです。関係者ごとに目線を切り替えるスキルや、分かり易いパワポを作って説明するスキルなどは、初めての経験で苦労することも多いかと思います。

筆者もITコンサル会社へ入社して最初の数カ月は、1日5枚のスライドをノルマにパワポを作らされていましたし、ダメ出しされることも多々ありました。

ですがここさえ乗り越えられれば、論理的思考力やITスキルなど必要な能力は備えていますので、十分に活躍できます。

ITコンサルタントへ興味のあるSEの方へ、少しでも参考になれば幸いです。

最後にご紹介

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