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フリーランスの契約で一番重要な事!作業範囲とタスクの明確化。

本記事では、フリーランスのITエンジニアやITコンサルタントが、契約において一番重要だと筆者が考えることを記載します。

なおこの記事では、IT系フリーランスで多いと考えられる業務委託契約を対象としています。

作業範囲とタスクを明確化する事が一番重要

筆者が契約において一番重要と考えることは、作業範囲とタスクを明確化することです。

これは自分自身を守るために非常に重要です。

タスクを明確化しないと、以下のような弊害が発生します。

顧客に都合よく使われる何でも屋になってしまう

顧客に都合よく使われる、ただの何でも屋に成り下がってしまう可能性があります。

プロジェクトの状況に応じて、振られる仕事が次から次へと増えて、疲弊する事は目に見えています。

断ろうにも契約でタスクが明確化されていないので断れません。

また、自分のやりたい仕事に集中して取り組めないので、やりがいも感じらません。

単価交渉が困難になる

単価の根拠が明確でないため、単価交渉ができません。

本来は「タスク(=成果物)」に対して、単価設定されるべきです。

事前にタスクを明確化して、タスクと単価を紐づけておかないと、スコープ外のタスクが増えても、単価が変わらないという事態に陥ってしまいます。

単価交渉において、タスクを明確化しておくことは重要です。

タスクの明確化は、重要にも関わらずあまり行われていない

ただし、この「タスクの明確化」は非常に重要にも関わらず、通常はあまり細かく調整されません。

特にエージェント経由で案件を紹介された場合は、精算時間と単価のみ設定され、作業内容については、詳細には詰めないのが通常です。

これは、エージェントの多くは、ITやシステム開発に関する知見が無いことに由来します。

顧客側のマネージャークラスと、膝を突き合わせてタスクを擦り合わせるという事は、スキル的にまずもって期待できないのです。

最初の1カ月で状況を見極めて、再提案を行う

そうなると、自分でやるしかないです。

ただし、初めて参画する案件については、案件の状況もわからない中で、タスク定義を行うのは困難です。

また、参画前の面談から、タスクを明確化しようとする姿勢を見せすぎると、印象が悪くなる可能性があります。最悪、失注してしまえば元も子もありません。

ですので筆者が良くやるのが、初回の契約を1カ月として、その1カ月でプロジェクト状況を把握し、2カ月目以降の契約で、プロジェクトにとって最も有効と思われる再提案を行うというものです。

このやり方の良い面は下記のとおりです。

プロジェクトの全体状況が把握できるので、適切な提案が可能

1カ月目でプロジェクトの全体状況が把握できれば、より適切な提案が可能です。

具体的には以下の手順で進めます。

  1. プロジェクトの全体像と状況を把握する
  2. プロジェクト全体の成果物とタスクを明確化する
  3. 2のうち自分が担当となる作業範囲を明確化する
  4. 状況によっては、作業範囲の変更や追加タスクの提案を行う。

筆者はいつも上記の内容をパワポスライドで作成して、顧客・エージェント・筆者の3社間で擦り合わせを行っています。

また多くのプロジェクトは、2が出来ていないものです。

WBSがあっても粒度が粗かったり、タスクが網羅されていなかったりなど、問題を抱えている事がよくあります。

筆者は、プロジェクトがそもそも問題を抱えているようであれば、問題点を指摘したうえで、PM支援という形で、追加提案するという事もよくやります。

もちろんそれに伴って単価も上がります。

これをやっておくと、仮にプロジェクトが炎上したとしても、自分の作業範囲以外はやらないと明確に伝えらるので、自分自身の身を守れます。

そのうえで、どうしても作業を追加してほしいという事であれば、単価アップという流れになります。

最初の1カ月で信頼を勝ち取れば提案しやすい

案件参画前の面談時にいくら適切な提案をしたとしても、信頼がないので聞き入れられません。

ですが、最初の1カ月で信頼を勝ち取ることが出来れば、その後の提案は非常にしやすくなります。

最初の1カ月が勝負です。

ですので、最初は作業範囲や労働時間には拘らずに、100%以上の力を投入して仕事をして結果を出しましょう。

またプロジェクト全体像と状況を把握する意味でも、積極的に色々なところに顔を出していくことが重要です。

嫌なプロジェクトであれば1カ月で終了できる

仮に、顧客が、こちらの提案を全く聞き入れない、お金を払っているから偉いんだ的な、取引の関係性で上下関係を意識する、嫌な顧客であればどうでしょうか。

筆者はフリーランスになってからは、そのような顧客に出会った事はありませんが、正社員時代に業務委託の方に対して、見下すような言い方をする同僚(特に大企業の若手に多め)を何回も見たことがあります。

そのような顧客とは、とてもじゃないけど一緒に仕事をすることはできません。

そこで初回契約が1カ月であれば、最大1カ月の我慢をすれば契約終了できます。

これらのリスクを踏まえて、初回契約は短めにすることが重要です。

まとめ

当記事では、筆者が重要と思われる「作業範囲とタスクの明確化」について記載しました。

とはいいましても、これらの作業を実施するには、PM経験者でないと難しいところもあるかと思います。

ですので筆者は、フリーランスとして独立する前に正社員でしっかりと成長することを重視しています。↓↓↓

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もし既に独立されていて、顧客からの無茶振りに困っているけど、スキルを身に着ける時間もない。すぐに何とかしたいという方がいらっしゃいましたら、下記のリンクから筆者に相談いただければと思います。

もしよろしければご利用ください。↓↓↓