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リモートワークはストレスが溜まる。その原因と改善策の考察。

筆者はコロナ以降ずっとリモートワークを続けておりますが、リモートワークでは働き方を工夫しないと、従来の出社勤務よりも、ストレスが溜まりやすい印象を受けました。

この記事では、なぜリモートワークだとストレスが溜まりやすいのか、またその改善方法について考察します。

なぜリモートワークはストレスが溜まりやすいのか?

従来の勤務方法からリモートワークで変わったこと、それは働く場所からの解放です。
(もちろん職種にもよります。この記事はリモートワークができる前提の方向けに書いています)

PC(もしくはスマホ)とインターネットさえあれば、会社に出社せずともどこでも仕事ができます。

筆者は、当初これほど良いことはないと考えておりました。通勤電車や移動時間から解放されるし、周りの視線を伺いながら帰るタイミングを見極める必要もない。

ですが、リモートワークが数年経過してくると、どうやら話はそれほど単純ではないということに気づいてきました。

リモートワークがストレスフルな要因は、決められた勤務時間(たとえば9時~18時までの8時間など)をPCの前で待機する必要があるという事です。

PCの前での待機が必要な理由は、チャットに即反応する必要があることと、また(企業によっては)PC操作ログが取られていて、操作しないとサボっていると認識されるためです。

筆者はこれが苦痛で堪りません。タスクがあるならまだしも、暇な時でもずっとPCに張り付いていないといけない。本当にストレスが溜まります

今思い返せば出社勤務しているときは、勤務時間8時間の中にも様々な息抜きがありました。プロジェクトメンバーや顧客との雑談、同僚とのランチ、顧客先への移動時間、移動のついでにカフェで時間潰し、会社周辺の散歩、会社のリフレッシュルームでゴロゴロなどです。

それらの息抜きが全て無くなってしまったのです。

リモートワークでバレないのだからうまくサボればいいのでは?

人によってはリモートワークでバレないのだから上手くさぼればいいのでは?という人もいられるかと思います。実際的な手段として、会社にPCログを取られていたとしても、それらをうまく回避する方法もいくつかあります。

ですがそれができないのが筆者の性格の面倒なところです。なぜできないのか?

それは「罪悪感」という一言につきます。

会社からお金を頂いているという状況に対して、サボることに対して罪悪感に苛まれ、それがストレスに直結するのです。

そもそもサボる状況というのは、タスクが無いから何もやることがないだけなので、サボるという表現自体が間違っていて、正確には「待機時間」に該当します。

(タスクがあるのにそれをせずにサボるのは問題外です。そのような強靭なメンタルをお持ちの方にはこの話は関係ないです。)

ややこしいのは、この待機時間に何もせずにいたり、他の事をして時間を潰そうとすると、会社からサボっていると思われるのではないか?と考えてしまい、不安感に苛まれ、ストレスにつながるという事です。

これってメンタル弱めな筆者だけなのでしょうか・・・・

監獄の誕生(ミシェル・フーコー)

話は脱線しますが、フランスの思想家でフーコーという方が書いた監獄の誕生という本があります。

その内容は極めて簡潔に要約すると、

  • パノプティコンという監獄が構想されており、その監獄は中心部に監視塔が配置され、そこを中心に円状に監獄が配置されている
  • 監視員は中心の監視塔から360度に渡って容易に囚人(監獄)を監視できる
  • 反対に囚人(監獄)からは監視塔の中は見えない
  • 囚人は監視されていることを常に意識するため、従順に振る舞う
  • ポイントは、監視塔の中に実際に監視員がいるかいないかは問題にならないこと。仮に監視員がいなくとも、囚人からは確認できないので、従順に振る舞わざる得ない。

現在のリモートワークの状況を鑑みて、この話を思い出してしまいました。監視員を上司、監視塔をPCログ監視ツールやいつ来るかわからないチャット、囚人をメンバーと捉えれば、まさに同じ状況です。

これだと不安に苛まれ、ストレスフルな状況に追い込まれるのも当然ですね。

リモートワークを完成されるには勤務時間からの解放が必要

ではどうするのか?筆者が考えるのは、リモートワークを完成させるためには、勤務時間からも解放する必要があるというものです。

現状のほとんどのリモートワークでは、従来型の働き方をベースにしており、勤務場所は自由だけど、勤務時間は従来通りに拘束するという中途半端な状況になっています。

これだと人によってはストレスフルになるのは今まで述べたとおりです。リモートワークより出社を希望する人が増えてきているのも、ストレスや不安感が要因で、いずれはコロナ前の勤務形態に戻ってしまうかもしれません。

なので筆者は、せっかくできた新しい働き方を完成させるためにも、勤務時間からも解放することを提案します。

要は、仕事を完全な成果ベースとして、成果物とタスクと期限を設定したうえで、あとは好きな場所・時間で仕事をしてもいいよという風にするのです。

とはいえ、メンバー間の協調は必要なので、細かなルールの設定は必要になります。たとえば以下のような感じです。

  • 毎日、決まった時間に定例会を行い、情報共有や状況確認を行う
  • 個別の打ち合わせが必要であれば、前日までに会議調整をしておく
  • 当日の急な連絡はなるべくしない。どうしても連絡が取りたければ、個人スマホのチャットに連絡する。ただし連絡可能な時間はチーム共通ルールを決めておく。10時から15時の間など。

文面にすると簡単に実現できそうですが、実際はなかなか難しいのも筆者もわかっています。阻害要因は以下の通りでしょうか。

  • そもそも業務をタスクに落とし込める有能な上司がそんなにいない
  • 逆に過大労働になる可能性がある
  • 必然的に成果主義になるため、仕事のハードルが上がる可能性がある
  • 自立して仕事ができない新入社員などは特別なフォローが必要
  • 個人のPC、スマホなどを業務で利用するのはセキュリティ上の問題あり

というような色々な弊害がありますが、筆者個人の意見としては、このまま振り切ってリモートワークを完成させるような働き方が実現できればよいなと考えております。

フリーランスな筆者が勤務場所と時間からの解放を試みた記事はこちら↓
業務委託契約が終了!フリーランスが自ら契約終了に至る理由。

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