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業務委託契約で発注者と健全な関係は築けるのか?横柄で丸投げする発注者の原因と対策

筆者は業務委託契約で、数社の企業の仕事を受託しておりますが、先月その中の一社の契約を更新せずに終了させました。

その企業とは2年ほど前からお付き合いがあり、お互いに良好な関係を築けていると(一方的に?)思っていたのですが、プロジェクト変更に伴い、発注者側の担当者が変更となったことで終了とさせていただきました。

その理由が、新たな担当者の態度が横柄で、丁寧な説明もなく丸投げのような仕事の依頼の仕方をしてきたからです。とてもじゃないけど、この人とは一緒に仕事ができないと思いました。(筆者にとってはどのような人と仕事ができるかは重要です。突き詰めるとストレスの発生原因は人間関係なので)

筆者は、正社員時代に発注者側の立場も経験しておりますが、発注側だから無条件に偉いということはないと考えております。むしろ業務委託の方々のスキルに依存しているプロジェクトは多々あり、発注者・受託者という立場関係なく、個人としてのスキルがプロジェクトに貢献できるかが大事です。

この記事ではそんな業務委託契約について、発注者側がなぜ横柄な態度を取るのか?またなぜ丸投げしてくるのか?その理由と業務委託者としての対策を記載します。

なぜ発注者は横柄な態度をとるのか?

横柄な態度を取る理由は、大きく2つあると考えております。業務委託者がプロジェクトに十分な価値を提供できていないケースと、発注者側の依頼するためのスキルが足りないケースです。

業務委託者がプロジェクトに十分な価値を提供できていない

まず、一つ目は業務委託者がプロジェクトに十分な価値を提供できていないケースです。

当たり前の話ですが、発注者側からするとプロジェクトを成功させるため、自社のリソースだと足りないスキルを補完するために、業務委託者に仕事をお願いします。

そのため、業務委託者がプロジェクトを成功させるために高い価値を提供できているのであれば、横柄な態度を取られることはないでしょう。一方、継続的に横柄な態度を取られているのであれば、プロジェクトに十分な価値を提供できておらず、いつでも交換可能な人材だと思われている可能性が高いです。

救いとしては、このような理由で横柄な態度をとる発注者は、業務委託とか自社社員かかの立場に関係なく(むしろ自社の社員に対しての方が!?)、プロジェクトに価値を提供できているか?によって態度を変えていることが多いという事です。ある意味では平等な判断をしています。

よって、この場合は業務委託者にも原因があるといえます。そのため、プロジェクトに価値を提供できる更なるスキルアップを目指す、もしくは、高い価値を提供できるプロジェクトに移動するなど、業務委託者側の努力も必要となると考えます。

発注者側に仕事を依頼するためのスキルが足りていない

二つ目は発注者側に仕事を依頼するためのスキルが足りておらず、単純に会社間の関係で横柄な態度を取るケースです。

その様な人はプロジェクトを成功させるという本来の目的が見えておらず、自分たちは発注者なので立場が上、というシンプルな認識に基づいて物事を見ています。この傾向は特に大企業の若手に多いように思えます。

大企業に入社するような若手は、大企業に入社できた自分は成功者、入社できなかったそれ以外の人は失敗、みたいな単純な図式で物事を捉えている傾向にあるように思えます。これは学歴主義の明らかな弊害でしょう。

本当は、どこに就職したかは関係なく、就職した後がスタートで、自分個人の価値をどれだけ提供できるかが大事なのですが、それが分かっていない人が多いです。

筆者もITコンサルに正社員として勤めていた時は、貴重なスキルを持ち長年お手伝いしていただいている業務委託の方に、新入社員が横柄な態度を取るのを見て何度も注意した経験があります。

業務委託者が仮にこのような担当者にあたった場合は、担当者の上司などに不快と感じる部分についてきちんと抗議すべきです。それでも改善されない場合は、手の打ちようがないので、状況に応じて我慢するか契約を終了させるしかないかと思います。

なぜ発注者は丸投げするのか?

次に発注者が業務委託者に仕事を丸投げするケースです。

発注者は業務委託の方に対して、プロジェクト管理を行わずに、仕事を丸投げすることがよくあります。ここでいうプロジェクト管理というのは、ゴール(成果物)を明確に定義して、そこに至るためのタスクを洗い出し、タスクに対して計画と実施者を割り当てることです。

多くの発注者はこれができず丸投げすることが多いですが、その理由は大きく3つあると考えます。

発注者にプロジェクト管理のためのスキルがない

一つ目の理由はそもそもプロジェクト管理のためのスキルがない、もっというと自分が業務委託者を管理しないといけない。という意識すらないケースです。

これは若手が担当者になった場合や、システム部門ではなく業務部門のユーザが担当になった場合に多く見受けられます。

筆者のようにシステム開発に長く携わっていると、プロジェクト管理を行うというのは当然のことと考えておりますが、そういった意識がない(もしくは意識があってもどうしたらいいかわからない)という方が多くいらっしゃいます。

発注者が忙しすぎて自身のタスクをコントロールできていない

2つ目は、発注者が忙しすぎて自身のタスクをコントロールできていない、忙しくてプロジェクト管理のことまで考える余裕がないから、業務委託者に丸投げするというケースです。

特に担当者がが上司の方から仕事を無茶振りされて、とてもその仕事を受けるだけの余裕がないものの断り切れず、上司からだったら外部の人材を上手く使えと言われたりして、とりあえず業務委託者などの外部に発注して、あとはなんとかしてといって思考が停止しているケースです。

極論すればこの担当者は、上司の言われるがままに仕事を引き受けて、自身のタスクすらマネジメントできていないわけです。そのような人に他人のマネジメントまでできるわけがありません。

業務委託者はプロジェクトマネジメント支援から提案すべき

上記のような担当に業務委託者が当たった場合は、きちんとプロジェクト管理の必要性を伝えるべできです。もっというと、プロジェクトマネジメント支援という名目で単価をアップさせることも可能かと思います。

ですが一番問題なのは、プロジェクト管理もできないにも関わらず、横柄な担当者がいるという事です。こちらとしては、経験がないのでできなのはしょうがない、できるだけ支援しようと思ったりもしますが、逆に横柄な態度を取られると支援しよういう気持ちすら萎えてしまいます。

こういった関係性ですと、筆者的には一緒に仕事をするのは無理で、契約終了となってしまいます。

業務委託者がマネジメント支援を提案するときの注意事項としては、最初の一カ月は我慢して成果を出すことです。見ず知らずの業務委託者からいきなり上から目線で提案されても発注者側は受け入れることはできません。

最初の1カ月で信頼を勝ち取り、徐々にマネジメント支援まで入り込んでいくというのが理想です。

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