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ITエンジニアのフリーランスが孤独に耐えられず正社員へ戻ったけれど、労働環境に耐えられずに半年でフリーランスに戻った話。

筆者は、現在フリーランスのITエンジニア/コンサルタントとして活動しています。もともとは正社員としてSIerやITコンサル企業へ20年間勤めた後に、フリーランスとして独立しました。

ですが、独立して1年ほどでフリーランスから正社員に戻った経験があり、更にそこから半年でフリーランスに戻った経験があります。

この記事では、フリーランスから正社員へ転職した理由、フリーランスから正社員へ転職する際の注意点、再び正社員からフリーランスへ戻った理由を記載します。

筆者の転職遍歴はこちら↓↓↓
 専門学校卒から年収1500万円のITコンサルへ。7回の転職を経てフリーランスとして独立した転職遍歴を暴露します。

この記事の要約

長いので全部読むのが大変な方はここだけ読んでください。

なぜフリーランスから正社員へ戻ったのか?フリーランスの苦しみ

筆者は、1年ほどフリーランスとして活動した後に、とある企業の情報システム部に正社員として転職しました。

年収はフリーランス時代と比較して下がりましたが、それでも、フリーランスから正社員への転職を決意した理由は以下になります。

孤独に耐えられなかったから

フリーランスを初めて約1年で、孤独に耐えられなかったというのが大きな理由です。

フリーランスは基本的には一人で仕事をするので、仕事で成果を出しても誰も褒めてくれるわけでもなく、誰かと相談しながら仕事を進められるわけでもなく、承認欲求が満たされませんでした。

収入は正社員のときよりも増えましたが、収入よりも、誰かと一緒に働きたい、チームで仕事をしたい、という気持ちがだんだんと強くなりました。

筆者はもともと、組織に属するのが苦手です。正社員時代は、会社の飲み会やイベントにはほとんど参加せず、組織からの自由を求めてフリーランスになりました。その筆者が、孤独を感じて正社員に戻りたい気持ちを抱くというのは、自分でも想定外でした。

でもよくよく考えると、組織に反発するにも、反発対象となる組織が必要です。反発する対象すらない、本当の孤独というのは人生で初めての経験でした。

生まれてから約40年以上、常に何かしらの組織に属していた筆者が、いきなり孤立して孤独を感じずに心穏やかに過ごすというのは、すぐには難しかったようです。

フリーランスから正社員への転職で注意すべきことは?

フリーランスから正社員への転職では苦労しました。5社受けて内定を頂けたのは1社だけです。書類選考は概ね問題なかったのですが、面接が非常に難しかったです。

企業側がフリーランスを採用する際に求めていることは要約すると次の2点と考えられます。

  • 企業に貢献できる高度なスキルを持っているか?
  • 組織になじむことが出来るか、すぐに離職しないか?

スキルがあるのは大前提で、それだけではダメ

筆者の場合ですと、前者の個人のスキルについては評価いただいておりました。この部分でダメ出しされることはまずなかったです。一方、後者の部分では全然ダメでした。

面接の前半では職務経歴書を中心にスキルや経験を話すので盛り上がるのですが、筆者の後半部分の回答に対して、いきなり相手側の顔色が変わることが多かったです。

「フリーランスから正社員へなぜ戻るのか?」という質問には要注意

具体的にNGとなった質問は、「フリーランスから正社員へ戻る動機」です。

この質問について筆者は3つのパターンで回答しました。

  • 正社員やフリーランス関係なく、仕事が面白そうだから
  • 孤独なのでチームで仕事をしたいから
  • フリーランスは正社員でよい転職先を探すための一時しのぎ

1つ目は、筆者の正直な気持ちなのですが、ストレートに伝えるとNGです。当然と言えば当然ですが、企業側からすると、その仕事が終了した、もしくは面白くなかったら、すぐに離職するという印象を与えます。

企業側は、企業に忠誠を誓って長く働いてくれる人を求めています。スキルのみの人材が必要な場合は、わざわざ正社員で採用する必要はなく、業務委託(フリーランスや協力会社)で調達できれば十分だからです。

2つ目は、後ろ向きな理由なのでNGです。じゃあなんでフリーランスになったの?と突っ込まれて終わりです。フリーランスになってから気づきましたと答えても、意志が弱い人との印象を与えるだけです。

最終的に3つ目の回答で内定を頂きましたが、これははっきり言って嘘です。しかもこれは、フリーランスの期間が短かったから使えた回答であり、仮にフリーランスの期間が長ければ使えない回答です。

上記のような理由で、フリーランスから正社員へ戻るにはスキルだけではだめで、企業へ忠誠を誓ってすぐには辞めないという意思表示と、正社員へ戻るための論理的な理由が必要ですが、なかなか難しいのが現実なようです。

結局すぐにフリーランスへ戻った理由

そのあと結局、半年で正社員の仕事を退職して、またフリーランスに戻りました。それは、一度フリーランスを経験したことにより、正社員とフリーランスでは仕事に対するスタンスが大きく違うということを感じたからです。

正社員は会社のためにどんな仕事もやらないといけない

正社員は会社のために必要な事、会社から指示された仕事は全て行わないといけません。基本的には、そこに個人の意思が介入する余地はなく、仕事の拒否権や選択権はありません。

転職前の面接で、入社後のタスクを求職者側と企業側で擦り合わせますが、いざ入社してみると聞いていた話と違うということは往々にしてあります。筆者の場合は、入社前に擦り合わせたタスクに加えて、その他業務も行わないといけないという状況でした。

具体的には、業務改善担当として入ったはずなのに、既存システムの運用保守やユーザ問い合わせ対応も仕事の範囲に含まれていました。入社前の話と違うと伝えても「仕事だからしょうがない。会社のためにやる必要がある」の一言で片づけられてしまいます。

結局、最後まで折り合いがつかず、半年間での退職となりました。この経験を通じて、二度と正社員には戻りたくないと思いました。

フリーランスは契約が全て。仕事を自分でコントロールできる

一方、フリーランスは契約が全てです。契約に書かれている業務内容が全てであり、それ以外のタスクは実施する必要はありません。というか契約外の仕事はしてはいけません。契約違反です。

どうしてもと顧客から依頼されれば、追加契約で追加料金という動きになります。

そのため自分の仕事を自分でコントロールできる、働く時間も場所も自由、というのが正社員との一番の違いです。一度フリーランスとしてこの環境に慣れてしまっては、正社員に戻るのはかなり難しいかと思います。

フリーランスの孤独感は徐々に慣れてくる、というよりむしろ幸せ

元々、孤独に耐えられなかったというのがフリーランスから正社員へ戻った理由の一つでしたが、結果的に、再びフリーランスに戻って2年ほど経ちますが、孤独感には慣れました。というよりむしろ快適です。

誰にも何も指図されずに自分でやることを自分で主体的に決められるというのは何よりの幸せです。

もしフリーランスとして独立されて孤独が苦しいという方は、3年くらいは我慢してみることをお薦めします。

フリーランスより正社員の方が安定しているというのは嘘。結局は個人のスキル。

フリーランスから正社員へ転職する理由として、収入面で不安がある、正社員の方が安定しているという理由が頻繁に挙げられていますが、これって本当なのでしょうか?筆者はそんなことはないと考えております。

そもそも正社員が安定しているという幻想はどこから出てきた話なのでしょうか。確かに毎月給料をくれるというのは、安定しているように見えるかもしれませんが、賞与は業績によって大きく変動します。年間トータルの収入で考えると、決して安定はしていないと思います。

しかも、企業というのは、社員には強い忠誠を求めるのに、会社の業績が下がれば、社員に容赦なく犠牲を要求します。賞与が減額されるくらいならまだマシで、リストラだって普通にあります。今の世の中、定年まで勤められてかつ多額の退職金を頂ける人なんて、運のいいごく一部の人だけです。

フリーランスは仕事が安定していないと言われますが、上記の事を考えると正社員も同じです。またフリーランスは50歳以降仕事がないという意見も聞きますが、それも正社員も同じです。外での経験が少ない、正社員の方が仮に50歳以降でリストラされたら終わりです。

これらの事を勘案すると、このような正社員の環境が安定しているといえるのか?また個人の犠牲に報いるだけのお返しを企業がしてくれているのか?というと、筆者は甚だ疑問です。

では安定を得るためにどうすればよいのか?結局は個人のスキルです。正社員であろうがフリーランスであろうが、スキルのある人は仕事があるし、スキルのない人は仕事がない、ただそれだけの単純な話です。後は個人の働きやすさに合わせて、労働環境を選べばいいのです。

もしスキルがなくても正社員だから安定と考えている人が居れば、それは間違いかと思います。

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